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2016.11.23

【報告】2016年度の事業化実践教育の第3回目報告

2016年度GTEP-BC

第3回 実施報告

 

GTEP-BC事業化実践教育の第3回を開催。今回は11月12日(土)、13日(日)と2日連続でアイディエーションとチームアップを行った。講師はアイデアプラントの石井力重先生。石井先生はアイデア創出支援の専門家で、全国各地の企業、大学、公的機関等で、多様なアイデアワークショップを実施し、その対象分野は先端技術産業から行政や漫画家まで、多岐にわたる。

 

Day 1

石井先生から自己紹介と2日間のワークショップの概要説明があり、まずはアイスブレイクとしてブレインストーミング。しかし、ただのブレインストーミングではなく、アイデアプラントが考案した「ブレインストーミング・カード」を利用。これはチーム対抗ゲームで、チームメンバーに配られる4枚のカードには「誰かのアイデアの良いところをほめる」、「できるかどうか分からないアイデアを出す」などが書かれており、そのカード内容を実行したメンバーは手札のカードを場に出せる。制限時間内に手札をたくさん場に出せたチームが優勝。ブレインストーミングには、人のアイデアを否定しないなどのルールがあるものの、実践するのはなかなか難しいが、こうしてカードを利用してゲーム形式で行えば自然とルールが守られやすい。続いて、フラッシュ・ピボット。これは簡単なビジネスアイデアを生み出すためのアイディエーション・ツールである。しりとりからスタートし、10個の言葉を列挙する。その言葉の中から2つを選んで掛け合わせ、新しい賞品を考案し、「誰に」「何を」「狙い」を挙げ、さらに難点を見つけ出し改良を行っていく。各チーム、様々なアイデアが発表されたが、中には「ブリ」と「車」をかけあわせた「ブリ車」という突拍子の無いネーミングのものもあった。こうしてアイスブレイクをすると同時に、これから2日間に渡って取り組むビジネスモデル構築の要素についても触れることができた。

ウォームアップができたら、3人ブレストへ。参加者はその場から10歩歩いて、出会った3人組でアイデアを発表しあいフィードバックをもらう。発表するのは、前回の宿題で各自が作ってきたビジネスアイデア。発表されたビジネスアイデアは、テキストのみの簡単なものから、がっちりパワーポイントで仕上げられたものまで様々だが、どのアイデアも面白そうで、各自の想いが感じられる。次はここで得たフィードバックを反映させ、スケッチに落とし込むのだが、その前に石井先生から絵心教室。絵が苦手という参加者もいるが、これを学べば安心。簡単なポイントを押さえるだけで、表情や動きを表現したスケッチがかけるようになる。文字や口頭だけでなく、そのビジネスシーンをスケッチすることで、より明確にアイデアの内容を伝えることができる。絵心教室のおかげか、皆、スケッチがうまい。中には絵心教室で習った以上の表現を加えていた。自分のアイデアスケッチが完成したら、次はハイライト法を利用。各自、自分のアイデアスケッチをテーブルの上に置いて、品評会さながら、参加者はそれぞれのアイデアスケッチを見て、これは良いと思ったアイデアの上に★を付けていく。持ち点は一人10点。点数の高かった人から7人が選抜され、全体に発表した。

続いて、プレゼントーナメント。3人ブレストと同じようにその場から10歩歩いて出会った3人で1組になり、お互いに自分のビジネスアイデアをプレゼンする。3人が発表した後に、各自一斉に良かったと思うビジネスアイデアを指す。こうして3つのアイデアから1つのアイデアが選抜され、今後チームで取り組むアイデア候補となる。ハイライト法、プレゼントーナメントでいくつかのアイデアが選ばれたが、さらにもう1つリーダーズ・ピッチで候補を選ぶ。これはハイライト法でもプレゼン・トーナメントでも選抜されなかったが、それでもリーダーとなって、自分のビジネスアイデアを実現したいというヤル気のある人にピッチの機会を提供するものである。こうして3つのセッションを経て、さらにファシリテーター推薦枠で、1件のアイデアが追加され、合計21のアイデアが出揃った。これだけの候補が出て来るとは想定外で、石井先生も驚きの様子。

1日目もそろそろ終わり。最後に参加者全員が、自分が取り組みたいアイデアの前へ移動し明日に向けての仮のチームアップ。これで1日目は終了、そのまま懇親会へ。交流の場として、また翌日の最終チームアップに向けたスカウト、売り込みの場として活用。

 

Day2

2日目は9時スタート。前日の懇親会のせいか、皆出足が悪く若干遅れ気味でスタート。

最初はウォームアップから。今回は、ヒューマンノット。まず8人組になって、隣以外の人と手を握り合っていき、「ノット」を作る。ここまでが準備。各チーム手を離さずに、頭をくぐらせるなどして、1つに輪になれるまでの時間を競う。参加してみると思っている以上に難しい。皆で相談して動きを合わせないとノットが解けない。3チームあったが、1つの輪になれたのは1チームのみ。これで一気に場があたたまった。

今日は最終チームを決定するが、その前に1日目に選抜されたアイデアのリーダーによる指とまでプレ・チームアップを行う。リーダーは、自分のビジネスアイデアの概要を説明し、チームメンバーとしてどういう人材がほしいかを説明。続いて、残った参加者が、ビジネスモデル構築に取り組みたいアイデアのリーダーの下に集う。まずはビジネスアイデアに対する自分の考えをリーダーにぶつけ、一緒にやっていけるかどうか納得するまで議論したい強いメンバーが移動。次に、強いメンバー以外の協調的なメンバーが、取り組みたいアイデアの下へ移動。こうして、仮のチームが形成された。ここでリーダーのアイデアをより魅力的なものにするために仮チームによるブレストを行う。ただし、普通のブレストではなく、二段階ブレスト。What(何をするのか?)とHow(どのように実現するか?)に分けてブレストする。これによって、Whatのアイデアに対して「それはできない」「どうやってやるんだ」と言ったネガティブなコメントがすぐに出てしまわないようにすることができる。

以上の過程を経て、これから最後まで一緒に取り組んでいくチームを形成する。この時点で10以上のアイデアが挙がっているが、参加者数を考えると全てのアイデアに3名以上が集まることは不可能で、いくつかのアイデアは脱落する。午前中に最後のチームアップを済ませる予定であったが、皆なかなか決められずチームアップはランチを挟んで午後へ。ランチの間にリーダーたちは自分の欲しい人材にアプローチしてスカウト活動を。

ランチタイムが終わり、いよいよチームアップ。まず会場の各テーブルに、それぞれのアイデアが割り当てられ、そのアイデアのリーダーがテーブルにつく。そしてファシリテーター石井先生のかけ声で、残り参加者が自分が本当に取り組みたいと考えるアイデアのテーブルへ移動した。結果、メンバーが6名以上のため、誰かが別のチームに移らなければならないチームがある一方、リーダー以外誰もテーブルにつかなったアイデアも複数あり、最終的に8つのチームが成立した。

チームが成立したら、さらにチームのアイデアをブラッシュアップしていく。まず「Free & 3」。これは言いっぱなしOKのブレストで、最初にメンバーでふわっとした思いつきを雑談的に出し合い、その中で浮かんだアイデアを各人がスケッチする。その後互いに発表しあい、より良いものに収束させていく。続いて、クイックヒアリング。これまでチームでひたすらアイデア出しをやってきたが、それだけでは市場性の無い独りよがりのアイデアになる可能性がある。そこで、顧客候補へヒアリング。本当ならば外に出て、ターゲットとなる顧客の声を聞きに行くところだが、ワークショップ内での実施は難しく、今回は他チームのメンバーをターゲットとしてヒアリングを行った。ヒアリング相手を何度か変えて、ビジネスアイデアに対するフィードバックを得る。その後、チームに戻って、それぞれがヒアリングで聞いてきたことをシェア。それらを基に再度ブレインストーミングを実施し、ビジネスアイデアを練り上げる。ここでは、ゼブラ・ブレストを行った。これは普通のブレストとは違い、ずっとチームでアイデア出しをするのではなく、ブレストの間に、一人で沈思黙考する時間を入れる。一人で考える時間を入れることで、各人がブレストで出たアイデアを咀嚼し、より深くテーマについて考えることができ、次のブレストで、よりイノベーティブなアイデアが生まれる可能性が高まる。

2日間のGTEPもいよいよ最後のセッションへ。これまでブラッシュアップしてきたアイデアを皆に発表し、フィードバックを受ける。発表は、以下の8テーマ。

 

  1. IT化による農林水産活性化
  2. ソフト開発支援
  3. 観光客向け洋服レンタル
  4. 産学連携支援
  5. 子育て支援プラットフォーム
  6. 足の健康
  7. 名刺管理・ネームカード
  8. スマホ契約支援サービス

 

各チームは、それぞれのビジネスアイデアにおいて、「誰に売るか」、「何を作るか」、「アイデアの狙い」、「市場規模」について発表し、発表後は木谷先生、石井先生らからアイデアについてのコメントやアドバイスがあった。まだまだアイデアレベルということで厳し目の意見が多く、中には「ビジネスの意義はとても理解できるが、事業性は低い。やめた方が良い」とのコメントもあった。結局1チームが解散し、7チームになった。今後、この7チームがそれぞれのアイデアのビジネスモデル構築に取り組んでいく。

最後に石井先生、QUANTUMの香川さんからクロージングがあり、これで長かった第3回は終了。ただ、まだチームを決めかねている参加者や、チーム活動と平行して1人ででも自分のやりたいビジネスアイデアを進めるといった参加者もおり、確定は次回までにということに。これから水面下で、メンバーの売り込みや引き抜きが行われる。最終的にどんなチームが組み上がるのか楽しみ。

次回は、プロトタイピング。ビジネスモデル構築におけるプロトタイピングの意義や手法について学び、その後チームでビジネスアイデアに基づくストーリーボードを作り上げる。

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