経営管理大学院では「サービス価値創造」にまつわる重要な話題をとりあげ、平成20年よりサービス・イノベーション国際シンポジウムを開催しています。第 5回目となる本年度は、11月30日(金)、キャンパスプラザ京都にて「日本型クリエイティブ・サービスの探求~いかにして日本のユニークさを世界にア ピールするか~」をテーマとして、日本ならではの高品質サービスのグローバル展開について、現状と課題、ならびに今後の展開可能性について討議いたしまし た。

冒頭、徳賀芳弘院長の挨拶では、日本のものづくりのグローバル視点での成功を、いかにサービスが受け継ぐことができるのか、という問題が提起されました。

基調講演では、芝浦工業大学教授で、10月に発足したばかりのサービス学会初代会長である新井民夫様より、現在から未来を見据えたサービス研究の動向をわかりやすくご紹介いただき、また、サービス研究のための学会運営の意気込みなどを示されました。

招待講演では、株式会社テムザック 代表取締役 髙本陽一様より、「人に役立つロボット作りを目指して」というご講演を賜りました。ロボット製作で収益を上げている日本でただひとつの企業でありながら、 つねに現場の問題をいかに解決するかを思考した結果であるという、示唆深いお話しでした。ユーモアあふれる語り口で、会場は大変盛り上がりました。

続いて京都大学 経営管理大学院 教授 小林潔司より、経営管理大学院にて取り組んでいる「日本型クリエイティブ・サービスの理論分析とグローバル展開に向けた適用研究(JST-RISTEX問題解決型サービス科学プログラム)」について報告いたしました。

パ ネル討論は、「いかにして日本のユニークさを世界にアピールするか」というテーマで、各界のキーパーソンをお招きいたしました。パネリストは、華道家元池 坊 次期家元の池坊由紀様、株式会社サンリオ 取締役経営戦略統括本部長の鳩山玲人様、株式会社菊の井 代表取締役の村田吉弘様の皆様で、コーディネートは京都大学 経営管理大学院 教授 原 良憲が務めました。一見、何の脈絡もないように見えるそれぞれの事業ですが、この日のキーワードであるハイ・コンテクスト性(背後の文脈を活用し、詳 しく説明しなくてもお互いがわかりあえる状況)が重要であることのほかに、種々の興味深い共通点を見いだすことができました。具体的には、グローバル化に 際して守るべきところと変えるべきところがあること、日本人が日本にいて思う日本らしさは必ずしも外国から見てそうでもないこと、現地の拠点は現地に任せ てこそユニークかつ伝統に則したものが生まれる可能性があることなどです。

当日の議論すべてを受け京都大学 経営管理大学院 教授日置弘一郎は、次のように結びました。 サービスを供給する立場、それを依頼する立場、そしてそれを享受する立場があるとして、享受する立場の人の素養や解釈の度合いを当意即妙に感知して、提供されるサービスは柔軟に対応されるべきである。

本シンポジウムへは多種多様な産業・学術分野からおよそ230名の参加者が集まり,そのほとんどの方がプログラムを通して熱心に聴講されました。参加者から は、「京都からイノベーションの渦を巻き起こしてほしい」など本大学院における今後の継続的な活動について期待の声が寄せられました。

サービス価値創造プログラムHPでも、本シンポジウムの詳しい報告記事をご覧いただけます。

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