京都大学経営管理大学院 観光経営科学コース

代表的な科目

1.観光経営に関連する科目

観光経営に関連する科目を開発しています。そのうちのいくつかについての授業の概要を示します。ただし、内容は毎年の授業スケジュールで変更されますことがあります。

(1)京都観光・文化論

名実ともに日本の観光をリードする京都において観光経営を学ぶことは意義深い。とりわけ、観光の文化的・歴史的な側面の教養を身につけることは、今後、観光経営の実践者あるいは地方創生のリーダーとして活躍するうえにおいて、極めて有用であると考えられる。京都観光に関わる各回の有識者を招いて、観光の文化・歴史を考える。

2017年シラバス

講師(登壇順)
京都府立大学教授・京都和食文化研究センター所長  宗田 好史
京町家再生研究会  小島 冨佐江
妙心寺 春光院 副住職 川上 全龍
儀式作法研究会代表・京都検定講師  岩上 力
華道家元池坊 次期家元 池坊 専好

(各コマは18時15分から90分)
10月 5日(木) 宗田 好史 「京都観光を知る-データで見る京都観光の現在-」
10月12日(木) 宗田 好史 「観光を分析する-国際観光戦後史と日本と京都の観光史-」
10月19日(木) 小島 冨佐江 「(仮題)京町屋の再生=継承と創造」
会場:中京区新町通錦小路上ル
10月26日(木) 宗田 好史 「女性化する京都観光-飲食・物販、そして町家店舗-」
11月 2日(木) 宗田 好史 「成熟化(中高年化)する京都観光-脱車歩行者化、付加価値化-」
11月 9日(木) 宗田 好史 「国際化する京都観光-欧米とアジア、異なる観光のまなざし-」
11月16日(木) 川上 全龍 「(英語講義、仮題)外国人に禅の心を解く」
11月30日(木) 宗田 好史 「文化観光とその市場-文化遺産の変遷と観光行動の発展」
12月 7日(木) 宗田 好史 「都創生策の15年-文化・景観・観光施策の成果を考える-」
12月14日(木) 宗田 好史 「京の春夏秋冬 ~その心としきたり Ⅰ」
12月21日(木) 宗田 好史 「京の春夏秋冬 ~その心としきたり Ⅱ」
12月28日(木) 宗田 好史 「京の春夏秋冬 ~その心としきたり Ⅲ」
1月11日(木) 宗田 好史 「京の春夏秋冬 ~その心としきたり Ⅳ」
1月18日(木) 池坊 専好 「(仮題)いのちをいかすいけばなの美と心」

(2)デスティネーション・マネジメント論

DMO(Destination Management/Marketing Organization)という言葉が話題になって久しい。簡潔に説明するなら、行政(地方自治体)、観光業者(宿泊、交通、施設など)、地域住民らが一体となって(組織横断的に)、観光事業やまちづくりをする組織のことを指す。少し前に取り上げられた、「地域振興」や「着地型観光」などの概念も包含していると言ってよいだろう。しかしそれゆえ、DMOの実態や解釈はまちまちである。

現在、観光庁が推進する「日本版DMO」がその中心に位置すべきであると考えられる。しかし、「DMO」以前から活動し効果を上げている各地の事例もある。また、米国におけるDMOは「日本型」とは実質的に異なっていることも考えられる。本科目では、「DMO」から少し距離を置き、官民問わず、より広く観光における集客マーケティング組織の在り方の諸相を探ることとする。

(3)観光と老舗

観光産業は伝統的なサービス産業のひとつの象徴である。一方で老舗は、狭義のサービス業に限らずものづくりを生業としている場合も多いが、地域に根付きながら長年にわたって価値を創造し続けている存在である。

こうした意味で、観光と老舗がともにもつ地域性と伝統性とに焦点を合わせ、概観することがこの科目の目的である。

(4)Global Tourism and Hospitality Management

Day 1: “The Big Picture” The Market: Current and Emerging Consumer Behavior Trends

Day 2: “The Game Changer” Technology and Information Management: Impact on Global Tourism and Hospitality Management

Day 3: “Strategic Hospitality Management” Building Sustainable Competitive Advantage: Leadership Challenges and Opportunities

(5)観光事業戦略論

ホスピタリティ産業の事業特性、特定企業の特徴を踏まえた個別経営手法の理解と、それに基づく経営判断の普遍化、パターン研究などを通して、個別企業の抱える経営課題の抽出、解決提案、具体的施策の実施を目指す。ホテル(外資系/国内)の所有と経営、不動産投資などをテーマとする。

2.サービス経営学に関する科目

サービス経営学に関する科目も学べます。下記はその代表例となります。

(1)サービス経営論

サービスは、顧客の価値を一緒に作り出すビジネスである.そのために、サービスのマネジメントには、独自の経営原理が存在する。この授業では、サービスの本質、マーケティングの特性、サービスのデザイン、生み出す組織作り、イノベーションの仕組みについての基本的なマネジメントの考え方を理解する。

(2)サービスビジネスモデル論

サービス経営のベストプラクティスのビジネス・ケースについて学ぶこととする。

本講義では、産業のサービス化とサービス領域の拡大を前提とし、広義のサービスにおける価値創造の方法について理解するためのフレームワークと事例を学生に提供することを目的とする。サービスのビジネスモデルは刻々と進化し、国際的な競争を行っている。国際的な視野を持ち、サービス先進事例、特におもてなしのあり方に関する情報収集と分析能力を高めることが、国際的な競争力や生産性を高める上で必要である。代表的なサービス経営事例に関して、経営者や現場担当者から講演をしてもらい、そのビジネスモデルの特徴と競争力を分析する。

(3)ビジネスコンサルティング実務

本授業は、ビジネスコンサルティングとは何かを初学者が体験する授業である ビジネスコンサルティング手法に関する講義を行い、それを踏まえた個人ワーク、グループワークにより、コンサルティング業務を実践し、その理解をすすめ、コンサルティングスキルを何かを理解する。講義・実習の多くについては、代表的なコンサルティング企業アビームコンサルティング株式会社のその中で企業変革の現場で活躍している戦略コンサルタントが担当する。テーマは、企業経営に関わることのみに限らず、社会課題の解決(社会的イノベーション)、スポーツと経営などの身近なものまでを広範囲に扱う。