南 祐摩 さん

プロジェクト・オペレーションズマネジメント 2022年度修了生

総合系コンサルティングファーム
デジタルコンサルタント職

数あるビジネススクールの中でGSMを選んだ理由

南 祐摩 さん

私は、学部では工学部に所属しており、将来は日本企業におけるIT活用の推進に貢献できる人材になりたいと考えていました。
日本企業は、高度なIT技術を有してきたにも関わらず、その技術を用いてビジネスを組み立てる戦略的視点が苦手であるという指摘が見られます。この現状認識のもと、学部時代に学んだ工学的知識に加えて、大学院ではビジネスに関する専門的な知識を習得し、ITとビジネスの橋渡しができる人材となるため、ビジネススクールへの進学を決意しました。
数あるスクールの中でも、私がGSMを選んだのは、ITを活用したビジネスを行う上で、必須の知識であるプロジェクトマネジメントについて、体系的に学ぶことができる独自のプログラムが提供されている点が、上記で述べた私のニーズと合致したことが最も大きな理由でした。

GSMで学んだこと

GSMでは、ビジネスの基礎的な知識に加えて、リスクマネジメント手法や、プロジェクトファイナンスなど、プロジェクトの管理手法を中心に学びました。与えられる知識を、ただ暗記するだけでなく、ケースやディスカッションを通して、実践的に学ぶことで、様々な事例に応用できる考え方を習得することができたと思います。
また、GSMでは、英語で開講される授業が多数用意されています。そこでは、International MBA プログラムの留学生の方々と、国際的な環境の中で、議論やプレゼンに取り組むことができました。この経験は、私の英語でのコミュニケーション能力を高めるだけでなく、GSMで得た知識を英語の環境で応用する能力を身につけることにつながりました。

現在の進路を選んだ理由

南 祐摩 さん

私は、前述していた日本企業におけるIT活用の推進に貢献できる仕事の中でも、デジタルコンサルタントという職を選びました。デジタルコンサルタントは、クライアント企業の経営課題を解決するため、適切なITシステムの導入を支援する職業です。その業務は、ITに関する知識だけではなく、クライアント企業のビジネスの理解や、ITの導入が企業の財務や、経営戦略にどのような影響を与えるのかというビジネス的視点が重要な仕事であると感じました。この点において、GSMで学んだビジネスに関する幅広い知識や経験を活かすことのできる進路であると感じています。
この進路を決定する上で、GSMの多様なバックグラウンドを持つ学生と交流できたことは、私の意思決定に大きな影響を与えました。特に、ITの現場で活躍しておられる同級生の方々のキャリアや価値観に刺激を受けたことが、今の進路決定につながっていると思います。

在学中、印象に残った出来事

私が在学中、最も印象に残ったことは、2年生で行ったワークショップでの研究活動です。
GSMでは、学生たちで自主的にお互いの研究に対する意見交換会を開催するなど、意識の高い同級生の方々と、互いに刺激し合いながら、研究を進めることができる環境が整っていました。そのため、一人で孤独に行う側面が強い研究であっても、多くの人々と交流しながら、充実した研究活動を行うことができました。
時には、研究が行き詰まったり、方針が上手くまとまらないことも多々ありましたが、その際には、指導教員の江尻良先生が、丁寧に相談に乗ってくださり、常に示唆に富んだアドバイスをいただき、研究を進めることができました。
日々の授業で出される課題をこなしながら、研究活動を行うことは大変でしたが、自分の納得ができる内容の論文を執筆することができ、プログラムにおける優秀発表賞を受賞することができたことは、大きな自信となりました。

授業以外に取り組んだこと

私は、授業以外では、「大学で学んだことをより深めるための勉強」と、「自らの知識の幅を広げるための勉強」の2つを意識して行っていました。
前者では、会計・統計学・情報マネジメントを中心として、授業で単位を取得した後も、知識を定着させ続けるため、継続的な勉強を行いました。特に、夏季や春季の休暇など、まとまった時間が取れるときには、会計や統計学に関する資格試験なども活用してモチベーションを維持しながら、学習を継続しました。
後者では、デザインに関する勉強を中心として、自分が興味のある分野を積極的に勉強していました。特に、プログラミングを用いて、デザインを生成するジェネレイティブアートという分野における作品作りを、趣味も兼ねて行っていました。

入学希望者へ向けてのメッセージ

南 祐摩 さん

GSMでは、多様なバックグラウンドを持つ学生が入学されています。若い入学希望者の中には、自分より実務経験豊富な方々との議論についていくことができるか、不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。私自身、実際に入学する前には、自分が議論やグループワークに貢献することができるのか、不安を抱えていました。しかし、GSMの議論やグループワークは、誰しもが対等に話し合うフラットな環境でした。私独自の経験や、若い人としての意見が重宝されることも多く、十分授業に貢献することができたと思います。もし、不安があったとしても、少しでも興味がある人には、ぜひ挑戦してみてほしいと思います。
最後に、GSMで過ごす学生生活には、京都大学の「自由」の校風のもとで、2年間では到底足りないほど多くの授業やカリキュラム、イベントなどが提供されています。このような多様な選択肢の中で、自分のキャリア形成に必要な知識や経験を得るため、主体的に行動することで、自己を飛躍的に成長させることができると思います。