野村 昌宏さん

プロジェクト・オペレーションズマネジメントプログラム 2015年度修了生

部局間交流協定校(インド経営大学院アーメダバード)派遣

インド経営大学院アーメダバード留学体験記

私は修士2年次の2015年9月初から11月末までの約3か月の間、GSMの交換留学プログラムを利用し、インド経営大学院アーメダバード校(Indian Institute of Management Ahmedabad:IIMA)に留学する機会を得ることができました。
 GSMに入学した時から、1年次ではGSMの開講科目に注力してできるだけ単位を揃え、2年次では海外の大学院に留学したいと考えていました。実際に1年次は基礎科目やグループワークなどでなかなか時間を作ることができませんでしたが、後期が終わり単位の目処も立ったため、2年次での留学を決めました。

GSMは協定校も多く、様々な国に留学する機会があります。その中で、私はインドを留学先に選びました。ところで、皆さんはインドという国にどのような印象やイメージをお持ちでしょうか。「今世界でも最も勢いのある国の一つ」「人口が多い」「行けば人生観が変わる国」「やっぱりカレー」などなど。私も例にもれず同じようなイメージを持っていました。今日、眉唾ものも含め多くの情報がインターネットを通じて手に入ります。しかし、そこで得られるものは他人の考え感じたことであり、やはりその土地の風土や人に触れなければわからないことも多いと思います。経済発展の著しい国の将来を担う学生とともに勉強、生活することが非常に有意義であろうと考え、インドを留学先に選びました。
 GSMから初めてIIMAへ留学するとのことで、VISAの取り方から手続きから何から何まで手探り状態で、教務掛の方には大変お世話になりました。そんなこんなで何とか留学のスタートを切ることができました。

アーメダバードはインドの西方に位置するグジャラート州の州都です。日本の新幹線技術を用いてムンバイとアーメダバードを結ぶ計画が2015年末に新聞でも取り上げられましたので、ご存知の方も少なくないかと思いますが、やはり馴染みの薄い都市だと思います。私の滞在中は雨期が終わった頃だったため、雨は数日しか降らず毎日暑かったです。
 講義は全部で4科目を受講しました。留学生が受講対象の「Doing Business India」という講義では、インドでのビジネスについて留意することなどを知ることができました。講義の中には「Elephants & Cheetahs」というユニークなタイトルのものもありましたが、講義が進むにつれてそのタイトルの意味を理解することができるようになります。講義は全て英語で進行し、ほぼ毎日ケースを読んではグループワークで内容を議論し、まとめを作って提出する。文章を読むのが苦手な私は非常に苦しみましたが、友人やバディに助けられて何とか全うすることができました。ケーススタディでは日本企業も多く取り上げられ、日本企業の持つ良さなどを再確認できます。講義が終わっても、隣に座った学生から意見を求められることも多く、非常に真面目な学生が多いです。他の留学生の国籍については、ドイツ、フランス、イタリアからの留学生が大半です。アジア勢は日本3人、韓国1人でした。アジア人留学生が少ない環境で学ぶにはおすすめです。

生活面ではあまり不自由することもありません。宿泊は二つのキャンパス内にある寮になります。室内はエアコンもなく暑いですが、図書館に行けば自習スペースも多いので問題ないと思います。同じ寮の仲間が誕生日だと変わった誕生日会が行われます。必要なものや食事などは、近くに大型のスーパーがありますし、キャンパス内には学食やレストランもありますので、あまり困ることはありません。診療所もキャンパス内にありますので、風邪程度であればそこで診察を受けて処方箋を作ってもらえます。ジムもあり体を動かすこともできます。

文化面では、留学期間中にヒンドゥー教の最大のお祭りであるディワリがありました。その期間内は毎日夜になると花火が上がったり、お店が並んだりと町中が賑やかです。そうでなくても、毎週あちこちでダンスパーティーなども行われ、インド人学生に誘われるまま会場に繰り出しては、その輪に入ることも非常に楽しい経験です。市内には多くの文化遺跡があり、郊外まで行けばさらに多くあります。数日間の休みがあれば、旅行でアジャンタやムンバイなどに行くこともできます。
 海外の大学院で学ぶことができる機会は、機会を得たいと望む人は多いけれどもそうそう得ることのできない機会だと考えています。しかしGSMではその機会が多く、様々な国に留学できる機会があります。これまで、人生経験の豊富な先輩方によく「縁」という言葉を言われてきました。募集の告知を見つけたとき、それが縁です。その縁が留学を通して得られる友人や経験になり、さらに縁を繋いでいくことになると思います。留学で得られるものは非常に大きなものになると思いますので、是非とも積極的に手を挙げて頂きたいと思います。