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イベント報告 2025.02.05

「プロジェクトマネジメント評価寄附講座」キックオフシンポジウムを開催しました

2024年12月20日、大阪市中央区のOMMビルにて、「建設業界におけるプロジェクトマネジメント能力の向上とケースメソッドの活用」をテーマに、2024年9月の設置を受けて初となるプロジェクトマネジメント評価寄附講座キックオフシンポジウムを開催しました。

基調講演では、名古屋商科大学ビジネススクールの竹内伸一 教授が登壇。ケースメソッドを活用した教育手法について紹介し、学生が主体的に討論を通じて学びを深めるアプローチの有効性を強調しました。特に、リーダー人材の育成において、実際の事例を基にした学習が如何に重要であるかについて説明し、参加者の関心を集めました。続いて、土木学会建設ケースメソッド普及小委員会の川嶋直樹 委員長が、建設現場における意思決定や管理手法の課題について講演。現場の実体験を踏まえた教育や研修の必要性を指摘し、理論と実践を融合させた学習の意義について語りました。

本大学院の山田忠史 教授がコーディネーターを務めたパネルディスカッションでは、行政、建設会社、コンサルタントなど各分野の有識者が集い、活発な議論が交わされました。「良いものを作りたいという思いは共通しているが、立場の違いにより判断が分かれる」といった現場での課題に対し、「各々の立場を理解しながら全体最適を目指すことが重要であり、ケースメソッドは局所最適ではなく全体最適を考える機会を提供する」という意見が共有されました。

単なる理論にとどまらず、現場のリアルな課題を反映した実践的な議論が行われた本シンポジウムには、国や地方公共団体、高速道路会社、建設会社、コンサルタントなどから約140名が参加し、盛況のうちに終了しました。建設業界におけるプロジェクトマネジメント能力向上の新たな一歩となり、今後のさらなる発展に期待が寄せられています。

セミナー会場の様子

「プロジェクトマネジメント評価寄附講座」キックオフシンポジウム
https://www.gsm.kyoto-u.ac.jp/event/55600/