イベント報告アーカイブ

2015.11.09

H27.11.06 聖護院八ツ橋総本店 専務取締役 鈴鹿可奈子氏の特別講義「生き続ける企業を目指して」を開催しました

 京都大学経営管理大学院は、11月6日(金)午後1時より、「研究・事業開発マネジメント」(講義担当: 原 良憲教授)の一環として、老舗企業における伝統と革新・イノベーションについて、聖護院八ツ橋総本店 鈴鹿可奈子専務による特別講義を開催しました。

聖護院八ツ橋総本店は、1689年創業の老舗企業であり、八ツ橋(ニッキ、米粉、砂糖、小豆からなる菓子)製造販売の事業を一貫して継続しています。講義では、経営理念である「味は伝統」を受け継ぎ、良い部分は変えず、時代にあわせる部分はあわせることが肝要との旨の話をされ、また、その背景には、地域における結びつきや文化の継承が重要である旨のお話を賜りました。
また、伝統を継続するためには、たゆまぬ革新・イノベーションが重要であり、新しい顧客層にも認知、体験していただく「nikiniki」の活動も紹介いただきました。

「100年を経てもおいしいであろうという自信が持てる商品のみを販売していく」という経営の推進は、イノベーションに対する老舗企業からの新しい視点を与えるものであります。事業の発展と持続という両立させることが困難な問題に対し、経済的価値のみならず社会的価値を含めた提案をされているという意味でも示唆に富んだ講演でありました。50名の聴講者も熱心に聞き入り、今後のイノベーションマネジメントに関する教育研究の糧となりました。

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講演する鈴鹿可奈子氏
20151106 report5パネルディスカッションの様子