イベント報告アーカイブ

2016.10.13

H28.9.28 京都大学東京オフィスセミナー「企業経営と株主との対話-変化する情勢への対応-」を開催しました

スチュワードシップ・コード、コーポレートガバナンス・コードへの対応〉

 経営管理大学院は2016年9月28日、京都大学東京オフィスにて『企業経営と株主との対話 -変化する情勢への対応-』と題するセミナーを開催しました。本セミナーはあすかアセットマネジメント株式会社とあすかコーポレイトアドバイザリー株式会社の共催によって年1回開催しているものであり、今年で3回目です。

 毎年のセミナーの目的は、金融庁と東京証券取引所が共同で導入したスチュワードシップ・コードとコーポレートガバナンス・コードに上場企業や投資家がいかに対応しているのか、またどのように対応していくことが望ましいのかを明らかにすることで、日本経済と日本の資本市場の発展の一助になればというものです。とくに、両コードが強調している「企業と投資家の対話」に重点を置き、有識者はもちろん、代表的な企業や投資の関係者に登壇してもらっています。

20160928 3講演する川北教授


〈エクセレントかつグローバルな企業との「対話」〉

 今年は、両コードへの対応が本格化している中、半導体製造装置の世界的大手企業である東京エレクトロンの前会長・社長の東哲郎氏に、講演とパネルを通じて、東京エレクトロンがエクセレントかつグローバル企業に発展していった経緯、その間の経営の転換点、現在の経営方針やコーポレートガバナンスなどを語っていただき、同時に企業として投資家をどのように位置づけて「対話」しているのかを教えてもらいました。東氏が入社された当時と現在とでは、半導体製造装置会社をとり巻く経営環境は大きく変化しています。その中で早くから経営に携わってこられ、グローバル企業への礎を築かれた言葉には説得力がありました。

〈投資家はステークホルダーの一角〉

 東京エレクトロンのガバナンスに関する基本理念の一つは、従業員が重要なステークホルダーだということです。投資家はステークホルダーの一角を占めるにすぎません。しかし、東京エレクトロンはステークホルダー間のバランスを図り、結果として投資家にも十分報いてきました。この経営に対して、参加された年金基金をはじめとするプロ投資家からは「大いに参考になった」との感想が多数寄せられました。

20160928 2東氏を交えたパネルディスカッションの様子