藤堂 政行さん

プロジェクト・オペレーションズマネジメントプログラム 2019年度修了生

株式会社野村総合研究所

数あるビジネススクールの中でGSMを選んだ理由

藤堂 政行さん

私は、もともと工学部に所属していまして、主に確率論や数理統計学を用いたデータ分析を学んでいました。研究活動を行う中で、解析結果がそのまま実社会に活かされることは少なく、分析の世界と実ビジネスの世界に大きな隔たりがあると感じていました。そこで、そのギャップを埋めるために経営・ビジネスに関する体系的な知識を修得したいと思いビジネススクールを選択しました。その中でもGSMは文理融合を基本理念に掲げる専門職大学院であり、職業経験を有した専門的知見を持つ社会人、文系のみならず理系のバックグラウンドを持つ学生、外国人留学生といった多様な学生と一緒に学べる環境があることが魅力的に感じ本学を志望しました。

GSMで学んだこと

一年生前期では、経営戦略、会計学、ミクロ経済、統計分析、プロジェクトマネジメントといった基礎科目を体系的に学び、そこから専門科目、そして実務科目、発展科目という風に自身の専門分野に留まらず多種多様な授業を学ぶことでビジネスに関して広い知見を学ぶことができました。また、多くの授業でグループワークの形式がとられており、基礎科目等でインプットしたことをアウトプットできる機会が多く、授業で与えられた課題に対して、戦略面から考えたり、マーケティングの観点から考えたり、あるいは組織の観点からなど、複数の観点からアプローチすることにより、物事を統合的に捉えられるようになったと思います。さらにグループワークでは、実務者を始め様々なバックグラウンドを持った人たちに対して、自分の意見をロジカルに伝える必要もあったため、実践的な訓練ができたと感じています。

現在の進路を選んだ理由

以前から、ITにより世の中を変革していきたいという想いを持っていました。今日では経営とITの一体化が進み、ユーザー企業におけるITの利用形態がますます高度化、複雑化しています。また、昨今はデジタルトランスフォーメーションによりフィンテック企業やGAFAのようなプラットフォーム企業が、既存の金融機関に代わって決済、融資といったサービスを提供するなど、ビジネスモデルが変革し、新規ビジネスが創出されてきていることをGSMで実感しました。これらの経験から、企業の業務やビジネスを深く理解し、デジタルにより付加価値の高いサービスを生み出していきたいという思いが強くなり、ビジネスITに力を入れている現在の就職先を選択するに至りました。

在学中、印象に残った出来事

最も印象深かった出来事は、プロジェクト・オペレーションズマネジメントプログラムのWS発表会にて、「財務会計視点によるインフラ資産の最適補修モデル」という題目で研究発表を行い、最優秀ワークショップ賞を受賞したことです。ワークショップを通じて、指導教員である山田忠史教授は、工学研究科教授を兼任されている先生ですが、お忙しい中、多くの時間を割いて頂き、とても熱心にご指導頂きました。私のWSの研究では、小林潔司特任教授や実務者の方とも共同で研究を行い、工学的な視点のみならず、実務的観点からも多大なるご指摘を頂き、学術的な視点と実務的な観点双方を取り入れた研究を行うことで自身の視野を広げることができたと感じています。また、最終発表では、様々な専門分野の先生方から多くのご質問、ご指摘を頂き、自身の研究についてより深い考察を行うことができました。

授業以外に取り組んだこと

藤堂 政行さん

GSMでは、世界中の大学間で学術交流協定、学生交流協定が結ばれており、海外で学ぶ機会が非常に多くあります。私は、橋梁のアセットマネジメントにかかる共同・委託研究のためベトナム交通通信大学にて現地調査を行い、その共同研究の成果をベトナム交通通信大学ハノイキャンパスで開かれた道路インフラアセットマネジメントセミナーにて、発表・協議する機会がありました。海外の先生方や学生と議論を行う機会は非常に貴重な体験であり、得るものが多かったです。また、参加したセミナーでは、日本企業が技術にかかるプレゼンを実施し、それについてベトナムでのビジネスの可能性を討論するセッションを聴講する機会がありました。考え方や文化が根本的に違う国に対して相手の立場になりどうやって自分の意見を主張し、ビジネスを展開していくかを考えることは、今後自分が社会に出て仕事をするうえで大切であると感じました。

入学希望者へ向けてのメッセージ

藤堂 政行さん

GSMに入学してよかったと思えるのは、かけがえのない仲間に出会えたことです。1学年は100名ほどで、私のような新卒学生や働きながら通っている人、留学生や経営者など、経験や経歴は人それぞれ違いますが、皆高い向上心を持っており、そのような人たちと切磋琢磨し学びあうことにとても刺激を受けました。GSMの学生の学びに対する意欲は旺盛で、授業だけでなく自主的に勉強会も開催するなど、主体的に学びたい人にとってこの上ない環境が整っていると思います。2年間という期間はあっという間に過ぎてしまいますが、学ぶ意欲さえあれば、得られるものは限りなく大きいと思います。GSMでの学びは優秀な仲間や教授陣との出会いを含め、得られる知識や人との繋がりは何事にも得難い財産になると思います。ぜひ自らの力を高めたいと考えている多くの人に挑戦してほしいです。