丸本 瑞葉さん

サービス&ホスピタリティプログラム 2019年度修了生

大手製造業勤務

数あるビジネススクールの中でGSMを選んだ理由

丸本 瑞葉さん

日本の製造業がグローバルな市場において優位性を失いつつあるなか、私はITソリューションを主とした新規事業創出に取り組んでいました。しかし、新規事業創出の実践と理論の乖離に疑問を抱き、自身の実践的な新規事業創出を理論的に研究し、自分なりの答えを出したいと考えるようになりました。また、それが、今後の日本発のビジネスのグローバルな立場を引き上げる研究に繋がれば、社会へ大きく貢献できると考え、進学を決めました。京都大学を選択した理由は、経営学とともにデザイン学を専門とされる先生がいらっしゃること、今後の新規事業に必要不可欠なサービス視点を専門とするコースがあったこと、また日本の企業を対象とした研究が可能な環境だと考えたからです。

GSMで学んだこと

経営学、デザイン学を体系的に学習できたことはもちろんのこと、最も大きな学びを得たのは、専門である新規事業創出方法論です。在学中に、実践的に複数の事業を創出し、そのプロセスをゼミで先生にアドバイスしていただき、理論的な見解を踏まえつつ事業創出を進行させていきました。その結果、教科書で示されている新規事業の理論だけでは示すことができない、実践者に求められる重要な行動や判断を見つけることができました。理論を学ぶだけでなく、実践に対して専門的な先生方からリアルタイムにアドバイスをいただける環境は大変貴重なものでした。

現在の進路を選んだ理由

丸本 瑞葉さん

卒業後は、入学前に所属していた企業でM&Aを担当します。これまで新規事業を長年担当していましたが、経営においては数字を扱うことも必要不可欠ですので、グローバルな環境に身を置き、国際的競争力や経営視点を身につけていきたいと考えています。
GSM在学中には、交換留学制度でミュンヘン工科大学ビジネススクールに短期留学、サマースクールプログラムでカリフォルニア大学に短期留学をさせていただきましたが、業務での海外経験がなく、自身の弱みだと感じていたので、卒業後はGSMでの学びを活かしながら海外経験と経営の視座を身につけていきたいと思います。

在学中、印象に残った出来事

丸本 瑞葉さん

GSM入学前は、「新規事業を今より高いレベルで実践できる人材になること」が目標でした。そのために、新規事業に関連するプログラムや授業、講演会などに積極的に参加し続け、1年目はとにかく理論や先行事例を吸収することに集中しました。その結果、在学中に提案した大手企業向けの事業が3件採用されたり、自身で考えた事業がコンテスト受賞したり、事業家育成のプログラムにお声掛けいただくようになったり、と自身の環境がどんどん変わりはじめました。2年目には、「新規事業を高いレベルで実践すること」よりも「考えた事業をグローバルに展開したい、自身の経験を新しい新規事業創出方法論として提案したい」と、より高い目標を持つことができるようになりました。
学んだことが、即座に実践に活かされ、自己成長につながっていると日々実感できたことが、業務では味わえない印象深い経験でした。

授業以外に取り組んだこと

デザインスクールに所属し、視点の異なる他学部の方々とともにデザイン合宿を行ったり、沖縄での研修に参加したりしました。また、1年目の夏には、京都大学のプログラムでカリフォルニア大学に短期留学、2年目の夏には、ゼミの研修でカリフォルニアの企業訪問、2年目の後期は、GSMの交換留学プログラムでドイツ留学を経験させていただきました。日本の大学に所属しながらでも、海外の大学の講義を受ける機会を得ることができ、貴重な学びとなりました。その他にも、産学連携本部が主催するアントレプレナー育成のプログラムでは、起業の実務者や専門家たちに直接アドバイスをいただきながら事業創出の講義を受けることができました。空いた時間には、留学生達と国際的なビジネスコンテストであるHult Prizeの京都大学大会を開催したり、他学部の研究室を訪問させていただいたりし、働きながらでは経験できない充実した学びの時間を過ごすことができました。

入学希望者へ向けてのメッセージ

丸本 瑞葉さん

「体系的に経営学が学びたい」という理由だけではなく、「現状のビジネスやキャリアに何か危機感や問題を感じている」という方は、是非GSMでその解決の糸口を探していただきたいです。問題意識が明確にあると、1年目の基礎的な学習への取り組みも、空いた時間の活用も、大きく異なってくると感じます。 京都大学には、GSMの講義やプログラムだけではなく、京都大学や他学部が主催するプログラムや講演会などが多数用意されており、積極的に動いただけ、学びのフィールドは多種多様に広がっていきます。入学前からそういったプログラムや師事したい先生を事前に見つけておくことで、濃密な2年間を過ごすことができると思います。 業務から離れて、学びに集中した2年間は、私のキャリアにおいて、重要な岐路となりました。皆様にとってもGSMでの経験が人生の岐路となるほどの大きな学びの経験となることをお祈りいたします。