岡田 昇祥さん

プロジェクト・オペレーションズマネジメントプログラム / ダブルディグリープログラム国立台湾大学 2020年度修了生

関西電力株式会社

数あるビジネススクールの中でGSMを選んだ理由

岡田 昇祥さん

企業に勤める中で、KKD(経験・勘・度胸)モデルで語られる意思決定に疑念を感じていました。不透明で客観性に欠ける判断に困惑することが多く、予てから興味があったMBAで学んでみたいと考えるようになりました。京都大学のビジネススクールを選んだ理由は、私の仕事に直結するプロジェクト・オペレーションズマネジメントプログラムがあること、このプログラムは他大学にはあまり見られない文理融合を特色としていること、そして、GSM内での選考に通過することができれば台湾大学とのダブルディグリープログラムにも参加できる可能性があったからです。

GSMで学んだこと

岡田 昇祥さん

企業で働く私は目の前の業務遂行に終われ会社全体を俯瞰的に捉えることができていませんでしたが、GSMで経営に関する幅広い知識を体系的に学べたことにより、経営者目線を意識するようになりました。そして、バイアスを可能な限り少なくし、客観性および透明性の高い情報を提供しうるアプローチ方法を学ぶこともできました。また、台湾大学のダブルディグリープログラムで会計プログラムを選択することになっていたので、留学前にアカウンティングの科目をGSMで集中的に履修し、強化しました。プロジェクト・オペレーションズマネジメントプログラムでの学びに加え、アカウンティングを自身の武器とすることができました。

現在の進路を選んだ理由

環境・エネルギービジネスに携わっていた経験があり、環境・エネルギー問題を解決するという社会貢献度の高い仕事にやりがいを感じていました。引き続きこの分野の仕事に携わりたいと思い、仕事に直結する学びができればと考え、GSMのWSでは環境会計分野を研究しました。最終的に就職先を関西電力にした理由は、環境・エネルギービジネスに携われるということは勿論のこと、GSMでの学びを非常に高く評価して頂けたこと、配属部署が中華圏との仕事があることです。台湾大学留学の経験をいかすことができればと考えました。

在学中、印象に残った出来事

岡田 昇祥さん

脱炭素社会の実現に向け世界の動きが加速し、日本においてもあらゆる組織体で脱炭素社会実現の機運が高まってきています。最新のトピックを扱い且つ仕事との関連がある研究をしたいという思いから、WSでは「企業のCO₂排出削減取組みと企業価値」という研究テーマを設定しました。企業の環境パフォーマンスの重要ファクターであるCO₂排出削減取組みに着目し、企業のCO₂排出削減取組みが企業価値に対して与える影響について実証的に検討しました。WSの指導教官である江尻先生の手厚いご指導もあり、最終発表会で優秀賞を受賞することができました。そしてもう一つ印象に残ったことは、台湾大学とのダブルディグリープログラムに参加したことです。台湾大学では、英語で授業が行われるGMBAプログラム、中国語で授業が行われる会計プログラムがあり、私は会計プログラムを選択。現地台湾人学生の中で、唯一の外国人留学生として中国語で会計プログラムを完遂し、京都大学と台湾大学の2つの学位を取得することができました。

授業以外に取り組んだこと

オフィス・アシスタントとして、京都ものづくりバレー構想の研究と推進(JOHNAN)講座に関わらせて頂きました。アントレプレナーシップリサーチセンター設立を目指し、起業家育成に関わる仕事に従事しました。
GSMの特色として留学生の割合が47%と高く、国際色豊かであることが挙げられます。GSMに留学する学生のチューターを務め、宇治・伏見観光、大阪夢洲でのバーベキュー、京都でのお花見会などを企画し、日本人と留学生の交流を図りました。
留学関連では、台湾大学のダブルディグリープログラムの他に、香港中文大学のサマープログラム、浙江大学のスプリングプログラムにも参加しました。浙江大学のプログラムは最終学年の3月にオンラインで行われ、Excellent Student賞を頂き、大学院生活を良い形で締めくくることができました。

入学希望者へ向けてのメッセージ

岡田 昇祥さん

国内MBAの価値が議論されている世の中において、国内のMBAホルダーが社会に対してどのように貢献していくかに注目が集まっています。必ずしも評価が未だ確立されていないというのが現状であります。それ故にGSM修了生として果たすべき役割が非常に重要であると考えます。修了後の未来を切り開いていく為にも、GSMでの学びを深く豊かに、刺激的にして欲しいです。他者と違う自分だけしかないものを見つけ、力を注いてください。GSMでの学びに価値があるかどうかについてよく聞かれます。この質問について答えるなら、価値があるかどうかを決めるのは自分自身で、GSMでどう過ごすのかが重要になってくるのだと思います。京都大学MBAホルダーのロールモデルになってやるという意気込みを持って入学して頂きたいです。