庄 源 さん

KC-CDO 2022年度修了生

 

数あるビジネススクールの中でGSMを選んだ理由

庄 源 さん

私は京大経済学部に在学していた中、京都の観光課題を取り上げたコンサルティング実務講義に参加し、観光が京都にもたらした莫大な経済効果と、それに伴う経営課題を改めて痛感しました。大学三年の夏はコンサルティングファームでのインターンに通じて、定量や定性的な分析に触れ、複雑な経営課題にメスを入れることの魅力を思い知らされました。そんな中で、学部の経験を拡張するだけでなく、観光という包括的な課題を世界最高峰のコーネル大学で学べると考え、出願しました。

GSMで学んだこと

GSMでは主に、一年目の会計や戦略などの必修科目や、二年目で選べる幅広い選択科目、そして自主的にテーマを決めて、プログラムの集大成としてのワークショップという3つのパートがあります。一年目では授業選択の余地が少ないが、経営学の基礎を網羅的に勉強できます。それに対して、Hospitality ConsultingやAI&Hospitalityなど、ここでしか学べない科目は二年目後期の楽しみです。コーネル大学では、それぞれの選好により、ホスピタリティ、不動産、会計、金融学など幅広く授業が選べると同時に、それぞれのテーマを深堀できる開講科目があります。特にMMHの学生として同時に取得できる不動産投資の副専攻もあります。その一連の授業に通して、不動産産業投資の定量的、定性的分析から、建設プロジェクトの管理まで勉強できるので、産業としてのホスピタリティをより高い視座から理解することができます。

現在の進路を選んだ理由

私は、入社予定としている、いわゆる「GAFA」の一角でファイナンシャルアナリストを担当する予定です。ここでは、アメリカで磨いた英語力だけでなく、不動産投資モデリングで身についた定性的、定量的な分析力が活かせると考えています。

在学中、印象に残った出来事

私は京都大学経済学部での勉強経験もありましたので、このコースでは日米の大学がビジネス教育における違いで大変刺激を受けました。また、コーネル大学では専攻の間の垣根の低さも印象的でした。積極的に働きかけると、コーネル大学ではジョンソン・ビジネススクールの教育リソースもまんべんなく利用できます。私がジョンソン・ビジネススクールの学生コンサルティングクラブに参加して、学生の視点でありながら、一年の時間をかけて、プロのコンサルタントのようにベンチャー企業の経営を支援する体験もできました。

授業以外に取り組んだこと

庄 源 さん

私は日本での就職を望んだため、学業が忙しい中でも、毎日時差と戦って、アメリカにいながら日本の就職活動に参加していました。そんな中、2年目の9月に、外資系投資銀行の東京オフィスでのサマーインターンのチャンスも手に入れました。特にコーネルで学んでいた企業の価値評価の実務方法、会計学や経営戦略の基礎、さらにホテルや不動産業界へのインサイトがインターン先でも評価されました。インベストメント・バンキングという非常にダイナミックな業界を体感できた一方、周りの参加者のレベルの高さから、これはコーネルでの経験なしになかなか通過できない選考だと感じました。
また、授業の隙間を縫うように、休みの時間を利用して、同じくコーネルMMHに所属していた交際相手とアメリカを周遊しました。オーランドやロサンゼルスの初代ディズニーランド、プエルトリコやハワイのタイムシェアリゾートを訪れました。コーネルでの授業中に学んだ知識を生かして、テーマパーク、バケーション・シェアなど多彩なホスピタリティ産業の業態を考察しました。

入学希望者へ向けてのメッセージ

KC-CDOは世界でも唯一の、日本と世界のホスピタリティ産業に焦点を当てる国際協同プログラムです。また、ホスピタリティという非常に広い枠組みの下で学ぶことができます。そのため、ホテルやツーリズムなど、馴染みのある「ホスピタリティ」にとどまらず、不動産金融やホテル特価の会計学など、その裏にある産業全体の仕組みを高い視座から理解することができます。
京都大学とコーネル大学での2年間にわたる濃密な勉強は、非常に恵まれた機会だと思います。プログラムを通して学ぶホスピタリティビジネスから、他者に対するホスピタリティ精神を大切にして、今後の人生に役立てることができると思います。