加茂 薫さん

プロジェクトオペレーションズマネジメント 2017年度修了生

学校法人医学アカデミー 薬ゼミファーマシーサポート事業部 事業部長
株式会社薬ゼミ情報教育センター 取締役
学校法人中央医療学園 中央医療学園専門学校 副学校長

数あるビジネススクールの中でGSMを選んだ理由

加茂 薫さん

以前勤めていた会社の同僚がGSMの修了生であり、熊本県西部の天草の発展に関わる事業に取り組みたいと相談したところ、GSMの小林先生が天草の地域発展の活動をされているとお聞きしたのがきっかけです。ぜひその活動に加わりたく受験いたしました。他の大学院は全く念頭に置いていませんでした。受験当時、過疎化により医療の貧困に直面している天草の発展に関わりたく活動を開始する段階でした。実際に2年時のWSでは小林先生にご指導いただき、天草の医療機関、高齢者のヒアリングを行い、現状を捉え、地域の薬剤師会や介護関係者に提言を行うことができました。また、会社の中で重要な判断を行う立場であるにもかかわらず、経営を学ぶ機会がなく、本格的に勉強してみようと思ったことも後押ししました。

GSMで学んだこと

薬学部を卒業後、社会人を20年以上経験してからの入学でした。基礎科目の予習、宿題、テスト対策は本当に勉強になりました。普段の業務内容の本質を捉えることができ、理解が深まりました。言葉はわかっていても中身を理解していないまま仕事を行ってきた過去を振り返ることができました。仕事の合間を縫って、専門科目と実務科目は幅広く選択しました。受けた授業は現在の業務にどのように関わってくるのか、今後の活動においてどの場面で有効に関係してくるのか、ということばかり考えていたため、「最短で活用する」、ということを学ぶことができました。残念でならなかったことは、仕事と並行していたため、他の役に立つ授業の多くを受講できなかったことです。

現在の進路を選んだ理由

在学中の1年終了時に大手の調剤薬局チェーンを退職し、薬剤師を養成する予備校に入職しました。そこで、中小の調剤薬局企業をサポートする部署を立ち上げさせていただきました。この立ち上げと方向性の策定には学んだことが大いに活きました。今までの薬局経営の知識に加え、GSMで学んできたことが企業サポートに重みを加え、信頼を得ることに繋がりました。また、入職した学校法人が柔道整復師と鍼灸師を養成する専門学校を買収し、現在再建担当者としての職にも就いています。薬局のMAは多く行ってきましたが、学校のMAの経験はなかったため、学んできたことを直結させて取り組んでいる毎日です。長期戦になりますが再建に向けて結果が出てきています。

在学中、印象に残った出来事

加茂 薫さん

1年時の夏にOverseas Project Management Seminarに参加してベトナムを訪問しました。ベトナムの発展にGSMが寄与していることに感心しました。私はベトナム初訪問であり、ハノイ交通通信大学のトレーニングコース以外にベトナムの風習風土に多く接触する機会を得ることができました。その中で、不十分な医療制度や今後高まるであろう介護問題に関して、取り組みが遅々としていることに大きな衝撃を受けました。この問題を確認したく、2年時にも同Seminarに参加し、日程を延長して医療機関の訪問や医療従事者のインタビュー、介護施設を訪問して現状について調査しました。この内容がWSⅡの題材となり、最優秀ワークショップ発表賞を頂いたことが、一番の在学中の出来事となりました。ベトナムの介護問題には今後も学会活動や各機関と連携して関わっていきたいと考えています。特に、現在所属している学校法人のツールを活用し、介護職の養成に貢献したいと考えています。

授業以外に取り組んだこと

加茂 薫さん

授業以外には人脈の拡大が大きな成果と考えています。幅広い年齢層が集っている上に、様々な業界の経験者、息子と同じくらいの年齢の学友、多くの外国人、いろいろな人たちと関係を構築することができました。面接試験以来知り合いになった韓国からの留学生とは特に深くお付き合いさせていただきました。1年時の終了時に韓国を訪問し、いろいろ案内していただきました。また、転職に伴い新規事業を立ち上げるにあたり、核となる人員を探していたところ、事業に賛同いただき入社いただいた同級生もおります。心強いパートナーを得ることができました。授業以外では一番の成果であると考えています。2年の後期終了時には卒業旅行という名目で、特に仲良くなった学友とミャンマーを訪問しました。現地では、GSM在籍者の紹介でマイクロファイナンスを営んでいる方を紹介いただき、現場同行をさせていただきました。このような機会もGSMに入学しなければ実現しなかったことであると実感いたしました。

入学希望者へ向けてのメッセージ

入学当時より予想をはるかに超えた成果を得ることができ、大きな満足感を得ています。天草に関係することが当初の目的でした。修了を迎え目標は達成しましたが、他の産物も多く得られました。特に今後取り組みたい新たな発見をしたことが何よりの成果かもしれません。
 私は44歳で受験を考え、45歳で入学しました。定年まで十数年しか学んだ知識を活用する期間がありません。もう少し早く学びを始めれば良かったと考えています。救われることは、受験を考えてすぐにアクションを始めたことです。すぐに資料を取り寄せ、説明会に参加し、久しぶりに英語を勉強し、入学希望書類を作成し試験に臨みました。合格した時は永らくなかった感触を味わうことができました。あの時不合格だったら大きく変わっていたと思います。考えたときに直ぐに行動に移すことが一番後悔しない策と考えさせられました。少しでも「行ってみようかな」と思われている方は、是非チャレンジしていただきたいと思います。「あの時行っておけばよかった」と思わないためにも。入学後の後悔はありません。ここは自信をもって記させていただきます。