岸本 樹 さん

プロジェクト・オペレーションズマネジメントプログラム 2023年度修了生

(進学)GSM 博士後期課程

数あるビジネススクールの中でGSMを選んだ理由

岸本 樹 さん

アカデミックな風土やコストパフォーマンス等、いくつか理由はありますが、決め手になったのはGSMの持つ多様性です。GSMは学生の男女比率や社会人比率、留学生比率等においてバランスが取れており、教育においても多様なプログラムが用意されています。加えて、京都大学の自由を重んじる学風も相まって非常に多様性に富んでいると感じました。
私はこれまでエンジニアとして働いていたのですが、技術系の職場は似通ったバックグラウンドを持つ同僚が多くなりがちで、同じ環境に身を置き続けることで凝り固まった思考が定着しつつあり、現状にやや停滞感を感じていました。多様な価値観に触れ、自らのキャリアを見つめ直すことで、そのような現状を打破したいと考えGSMを選択しました。

GSMで学んだこと

岸本 樹 さん

経営戦略やマーケティング、ファイナンス等の基礎科目はもちろん、専門科目や実務科目、発展科目と段階を経て履修することで、マネジメントに関する理論を体系的かつ効率的に学ぶことができたと思います。また、理論だけではなく、授業内外で行われたディスカッションやグループワークを通じて意見交換することで、多くの気付きを得ることができました。特に、自分の専門とは全く異なる分野、例えばファイナンスや観光経営の講義を受講することで、考え方や文化の違いを感じることができ、とても良い刺激になりました。
これらは組織の一員として働く中では得難いものであり、2年間学生として勉学に専念した意義があったと感じます。

現在の進路を選んだ理由

入学した当初は民間企業に就職する予定でしたが、結果として博士後期課程へ進学することに決めました。理由は2点あります。
1点目は、まだまだGSMで受講したい授業が残っており、それらを受講したいためです。他大学では1年制や夜間のMBAがある中で、GSMは基本的には2年制かつ全日制であることから、他MBAと比較し開講科目数が多く、授業外のセミナーやイベントも豊富です。2年間しっかりと腰を据えて学んだつもりですが、それらを2年で網羅することは難しく、興味があったものの受講できなかった科目を、研究活動と並行して履修したいと考えました。
2点目は、2年次の発展科目であるワークショップ活動(WS)における実りが多く、研究活動を継続したいと感じるようになったためです。WSはテーマ設定から入るため、本格的な研究活動に入るのは2年次の後半になります。一区切りはついたものの、残された課題も多く、それらを究明することでより洞察力・研究力を磨き、学術的にも貢献したいと考え進学を決断しました。

在学中、印象に残った出来事

岸本 樹 さん

WS活動全般になります。WSは、自らが設定した課題に対して1年を通じて調査・研究活動を行うものですが、私が専攻したプロジェクト・オペレーションズマネジメントプログラムでは、指導教員と学生が1対1となる場合が多いです。他のプログラムでは教員1名に対して4~6人となるのに対し、自分が興味のある分野の専門家と1対1で1年間議論できるという点は、非常に贅沢なことだと感じました。また、そのおかげでより深く課題に対して追究できたと思います。指導教官である大庭哲治准教授には、研究指導のみならず博士課程への進学の相談等、多方面でご助力頂き大変感謝しています。

授業以外に取り組んだこと

もともと電気電子工学を専攻しており、近年注目度が高まっている情報関係、特にAIやプログラミングに興味があったので、在学期間中にG検定(ディープラーニングに関する基礎知識を問う試験)の受験と、Pythonを用いたプログラミングに挑戦しました。特に後者については、Webページ上のデータの収集や、収集したデータの整理、定量分析の手法について重点的に学ぶことで、作業を効率的に進めることが可能となり、WS活動において大いに役立てることができました。

入学希望者へ向けてのメッセージ

岸本 樹 さん

GSMは、入学前に想定していた以上に自由な場だったと思います。
京都大学自体が自由な学風なのもありますが、とにかく自由な人が多いです。働きながら東京から通学する人、勉学に専念し2年で90単位以上取得する人、交換留学制度を利用して海外生活を楽しんでいる人、GSM内で仲間を見つけて起業する人等、みなさん自由に充実した学生生活を送っています。そのような自由かつ個性的な同級生と、相互に交流を深めることで刺激を受ける機会も多く、自分の持つ価値観も良い方向に変わったように感じます。何より、この2年間楽しみながら学ぶことができました。
「ビジネスを学びたい」だけでなく、「せっかくなら学生生活を楽しみたい」という方には、GSMは最良の選択肢だと思いますので、ぜひ挑戦して頂きたいと思います。