経営管理大学院では、既存の４つのプログラムに加えて、平成22年4月より「サービス価値創造プログラム」の開設します。

「サービス価値創造プログラム」設置の意義

　近年、日本をはじめ、主要先進国における産業構造の変化にともない、我が国に経済成長のためにも、サービス分野での生産性向上が不可欠となってい ます。ところが、サービス分野での生産性は、欧米諸国と比べても低い水準にとどまっており、また、これらの課題に取り組むことができる人材育成は十分行わ れていませんでした。 　「サービス価値創造プログラム」では、「ものづくり」の側面だけでなく、製品・サービスの供給と消費を取り巻く「ひとづく り（人材育成）」、「ことづくり（シナリオ・ビジネスモデル開発）」が、今後ますます重要視される傾向にあると捉え、製品価値の低下に晒されないサービス 創出発想の必要性を認識し、教育プログラムの構成を図っています。本プログラムでは、サービスに関して高いレベルの知識と専門性を有し、生産性向上をイノ ベーションによって引き起こし、より高い価値を提供する高度サービス社会を牽引する人材の育成を目的としています。

最新の動向を見据えた開設準備

　経営管理大学院では、新プログラム開設に先だって、平成19年度より文科省の委託事業「サービス・イノベーション人材育成推進プログラム」 に取り組んでいます。研究会やシンポジウムの開催を重ね、ビジネス動向や社会人の教育ニーズを探ったうえで、教育カリキュラムや教材開発を行っています。 教育スタッフには、サービス・イノベーションに関連の深い領域で実績を上げている教員、ビジネス実務に精通した教員を配置しています。また、本大学院に所 属する他教員との協働、関連する研究プロジェクトとの連携を図り、国内外の実務家も多数参加し、プログラムの運用にあたっています。

「サービス価値創造プログラム」の教育・研究システム

　新プログラムのカリキュラムは、京都大学の強みを活かした文理融合型マネジメント教育・研究のプラットフォーム推進のもと、サービスの現場に焦点をあてた体系的な高度教育とバランスのとれたカリキュラムを提供しています。