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2016.11.01

H28.10.24 国際金融シンポジウムが開催されました

 経営管理大学院は平成28年10月24日、百周年記念ホールにおいて、ノーベル経済学賞受賞者ロバート・マートン博士とGPIF最高投資責任者(CIO)水野弘道氏を招いて国際金融シンポジウム「資産運用の将来」を開催しました。

 本シンポジウムは金融実務家、研究者、学生を対象に最新のファイナンス理論やその資産運用実務への応用について報告し、それらの将来を展望する目的で開催されました。マートン博士からはアカデミックな視点で、水野氏からは実務の視点でそれぞれ講演いただきました。また、加藤教授の司会のもとで2人の対談を行い、今後注目すべき点や課題について幅広く議論しました。シンポジウム終了後は情報交換会にて多くの聴講者を交えて活発な議論が行われました。

 ファイナンス理論の世界的権威であり、ノーベル経済学賞受賞者であるマートン博士を招くことができたのは意義のあることでした。さらに、実務サイドからも140兆円を運用する世界最大の年金基金であるGPIFの水野氏を同時にお迎えし、講演と対談を実現できたことは画期的なことでした。ところで、マートン博士がノーベル賞を受賞する研究に必須であった数学モデルである確率解析は元京都大学数理解析研究所長の故伊藤清先生が開拓された数学分野でした。マートン博士からは、それが京都大学を訪問した理由の一つであり、伊藤先生の業績に対する解説と感謝の意の表明が講演中になされました。京都大学にとって誇らしいことです。

 当日は、金融実務家、研究者、学生など300名近くが参加しました。理論と実務の双方において世界の最先端に触れることが出来たきわめて貴重な機会になりました。また、金融実務界からの出席も多く、産学融合の場を提供できました。

20161024 11講演するマートン博士

20161024 22対談の模様