
京都大学経営管理大学院では、2025年度 新たに個性豊かな教員を迎えました。新会計人養成寄附講座 竇少杰 特定准教授をご紹介いたします。
【ご挨拶】
2025年9月より、京都大学経営管理研究部新会計人養成(辻・本郷グループ)寄附講座に特定准教授として着任いたしました竇 少杰(トウ ショウケツ)です。
【GSM着任以前のバックグラウンド】
日本企業の経営とマネジメントに関心興味を持っていたため、2001年に中国の大学を卒業して同年11月に来日しました。同志社大学の大学院に入学し、産業関係学という専攻で労使関係や人事労務管理の勉強をしました。博士号をとった後、同志社大学や立命館大学、中国の大学などで教鞭を取っていました。
【専門分野、研究内容】
私の研究分野は産業関係学とファミリービジネスの事業承継です。
中国の大学時代、専門は会計学でしたが、日本企業の経営学やマネジメントについてもっと勉強したいと思い、卒業後は日本留学を選びました。同志社大学で出会った指導教授と相談して、産業関係学という専門で労使関係や人事・労務管理など、人と組織の勉強と研究をしました。博士号を取った後に、同志社大学の技術・企業・国際競争力研究センターで研究員として勤めていた時に、日本の老舗企業の特徴とファミリービジネスの事業承継をテーマとした研究プロジェクトと出会いました。そこで日本の老舗企業の経営と事業承継に魅了され、私はすぐにこの研究プロジェクトに参加しました。そこからファミリービジネスの事業承継も専門分野として研究を進めてまいりまして、今までなんと15年も続けてきています。
現在、私は主に下記の研究テーマを同時進行で研究を進めています。
① 中国企業の人事管理と労使関係
博士課程時代から続けてきている研究テーマである。産業関係学の視点から中国企業を訪問して現地調査を実施し、そこで行われている人事管理と労使関係のあり方を観察・解明する。そこから見えてくる中国社会の変化を捉えようとしている。
② アメーバ経営と稲盛経営フィロソフィの実践における日中比較研究
アメーバ経営と稲盛経営フィロソフィは中国企業経営者の中で莫大な人気を有している。しかし現状ではアメーバ経営の導入と実施に成功している日本企業は多くあるが、成功を収めた中国企業はほとんど見当たらない。その理由は日中企業で行われている人事労務管理が異なっているからではないかという問題意識を持って、京セラやアメーバ経営・稲盛経営フィロソフィの導入に成功している日本企業の人事労務管理を解明しようとしている。
③ 日本の老舗企業の持続可能な経営の特徴
2017年に発行された『中小企業白書』では1つの懸念が提起されて大きな注目が集まっており、それは「127万社の中小企業は事業承継問題で倒産する恐れがある」である。経営環境の激変や少子高齢化などの社会問題で中小企業の事業承継問題はますます厳しくなっているとされている。ところが日本には多くの老舗企業があり、そのほとんどは中小企業である。これらの老舗企業はどのようにして事業承継問題を克服し、持続可能な経営を実現できているか。その経営と事業承継における特徴を解明しなければならない。
④ 東アジアの家族企業と事業承継
日本は世界一の長寿企業大国である。それに対して5000年の歴史を誇る中国、その民営企業の平均寿命は3年にも満たない。同じく隣国の韓国でも創業して100年を超える長寿企業も珍しい。同じ東アジアの国なのになぜ日本にだけ多くの長寿企業が存続しているのか。国際比較を通じて、東アジアの家族企業と事業承継の特徴を明らかにしていきたい。
【趣味】
映画・ドラマの鑑賞です。とくに社会課題や企業の経営管理問題などをテーマにする映画とドラマはよく観ます。そのストーリーから社会問題や、企業の組織、経営管理問題などを学び、考えることが大好きです。
また水墨画も趣味です。子どもの時に水墨画を習っていました。今もたまには(ホントに偶に)筆をとって自分だけの時間をゆっくりしています。


【座右の銘】
「行動なしでは永遠に始まらない」。いくら素晴らしい発想を持っていても、行動に移さなければ何の始まりも変化も出てきません。サントリー創業者 鳥井信治郎の「やってみなはれ」ではありませんが、いわゆる「知行合一」、つまり学び・考えながら実践することも大事だと自分に言い続けています。
【今後の取り組み】
VUCAという時代の大きな流れのなかで、SDGsやサスティナブルなどといったキーワードがますます重要視されてきています。上記した主要テーマの研究を引き続き持ち続け、より多くの皆様のご意見やご協力をいただきながら、精進していきたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
新会計人養成寄附講座
https://www.gsm.kyoto-u.ac.jp/collaborative-research/leadership/

