2017.04.01

終了:【科研】企業経営の柔軟性と企業価値に関する実証研究と事例研究

期間

2017-04-01 – 2020-03-31

代表者

砂川 伸幸 教授

キーワード

  • 企業経営の柔軟性 / オペレーティング・レバレッジ / 財務の柔軟性 / 企業価値 / 営業レバレッジ / 資本コスト / 財務レバレッジ / リース / 曖昧性と曖昧性回避 / 財務政策 / 倒産リスク / 電子部品業界と総合電機業界 / 株式超過リターン / バリュー効果とサイズ効果 / アナリストのレーティング / 経営の柔軟性

概要

本研究では、日本企業に関する企業経営の柔軟性に関する実証研究を行った。オペレーティング・レバレッジと財務困窮性の関係を検証した結果、両者の間に統計的に有意な関係は観察されなかった。次に、オペレーティング・レバレッジと財務政策について調べた結果、費用構造が固定的な企業ほど、負債比率が低く、現金保有比率が高いことが明らかになった。日本企業は、費用構造の硬直化によるビジネスリスクを財務の柔軟性によって補完する行動をとっており、事業と財務を組み合わせた企業経営の柔軟性を重視していると言える。直近に生じた新型コロナウイルスの影響は、財務の柔軟性が費用の硬直性を緩和する良い事例である。