女性研究者の声

末永 英里子

研究職に至った背景

研究職に至った背景

私は京都大学農学研究科で農学の修士号を取得しました。卒業後は、演劇的手法にまつわる様々なプロジェクトの企画運営や研究活動に携わっていました。2021年4月に京都大学経営管理大学院に「アート・コミュニケーションデザインと組織経営寄附講座」が設置されたことを機に、特定助教として本学に着任しました。

私が研究職に至るまでのルートは、一般的とは言えないかもしれません。現時点で博士号は取得していませんし、修士号が農学なのに「演劇」にまつわる道に進んだのですから。大学で演劇サークルに所属していたわけでもなかったので、両親からも「なんで演劇…?」と不思議そうな顔をされました。

私が演劇と関わるようになったのは、大学4回生の時に蓮行先生(現在は同僚として、本学で一緒に働いています)の講義を受講したのがきっかけです。当時私は「コミュニケーション」や「ワークショップ」というテーマに関心をもっていました。蓮行先生の講義を受けて演劇ワークショップを体験し、自分自身がいろんな衝撃を受けたことで演劇と関わるようになり、そのまま現在に至っています。

現在の研究内容、今後の取り組み

現在の研究内容、今後の取り組み

演劇的手法の教育効果に関する研究プロジェクトに携わってきました。いまは、演劇やアートを介在させることによるコミュニケーションの変化やチームビルディングに関心があります。企業組織だけでなく、学校教育現場や、社会人コミュニティなど、いろんな現場で実践と検証を進められると良いなと思っています。

なお、私の所属する寄附講座では、蓮行先生を代表として「2021年度分野横断プラットフォーム構築事業」に申請し採択をいただきました。ありがとうございます!これから2022年2月ごろまでに「演劇」を軸にした研究交流会を企画していくので、関心のある方はぜひ参加ください!

ワークライフバランスと女子学生へのメッセージ

(「女子学生へのメッセージ」の項目ではあるのですが、女性に限ったメッセージとは思っていません。)

私の好きな言葉のひとつに、ジェーン・スーさんの「自分の選んだ道を正解にする」があります。
ちなみに、私はこの方のラジオがとても好きでして…。ぜひ色んな人に聞いてほしいと思い、たびたび布教しています。

どの仕事を選ぶのか、どこに就職するのか、結婚するのかしないのか、子どもを育てるか育てないか…。
生活の中にはいろんな選択肢があって、どれを選ぶべきか迷ってしまいます。あとから振り返って「この選択は間違っていたかも」と感じることもあります。
でも、そうではなくて「大事なのは、自分の選んだ方を『正解』にしていくことだ」というのが、先に挙げたスーさんの言葉です。すごくポジティブな言葉でもあるし、同時に、すごく厳しい言葉だなあと思っています。

いまのところ、私は「いわゆる世間一般の道」とは違う道を選択してきたなと感じています。大学卒業後に大手企業に就職したわけでもなく、博士号を取得して研究者の道を歩んだわけでもありません。また、選んだ分野も「農学」ではなく「芸術・演劇」です。

ですが、いまのところは自分の選択を肯定しています。

「ワークライフバランス」のとり方は、ひとそれぞれで色んな選択があります。また、その時々の年齢によっても「こういう生き方をしたい」という気持ちは変わっていくのでしょう。

大事なのは、その時々の自分の選択を「これで正解」と肯定してあげることかな、と思っています。
もちろん簡単ではありませんが、私自身、これからも自分の選択を肯定できるようにしたいなと思っています。