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イベント報告 2025.02.28

国際ワークショップ「Workshop on Cold Chain Logistics between Thailand and Japan」を開催しました

2025年2月20日、京都大学経営管理大学院及びタイ・チュラロンコン大学ビジネススクールが共同で、国際ワークショップ「Workshop on Cold Chain Logistics between Thailand and Japan」を、ハイブリッド形式(会場:チュラロンコン大学)で開催しました。

日本政府は、農林水産物・食品の輸出額を2030年までに5兆円にする目標を掲げています(2024年実績:1.5兆円)。その重要な要素が、低温で一貫した温度管理を行うコールドチェーン物流です。これにより鮮度を保ったまま商品を届け、長期の保存や広範囲の流通が可能になります。しかし、輸送においては、バトンリレー方式で多くの事業者が関与するため、輸送の品質の確認や担保が難しいとの課題があります。温度管理の失敗で商品が劣化して販売されると、日本産の良さが伝わりません。この課題は、果物や加工食品などの輸出を推進しているタイにも共通しています。

本ワークショップでは、両国の産官学の参加者(合計20名)が参加し、日本からはトレーサビリティー技術(温度検知QRコード等)によりタイ向け輸出の過程で温度等を随時チェックする試みを紹介し、タイからはコールドチェーン物流に関わる政府の取り組み状況が紹介されました。その上で、消費者のニーズ等市場の状況を踏まえたコールドチェーン物流の品質確保のための技術的方策や調査・制度のアイデア、輸出入促進のための枠組み等の議論がなされ、最後に、今後とも情報交換を続け、両国間のコールドチェーン物流による貿易促進を協力して検討していくことが確認されました。

ワーワークショップにおける対面参加者の議論の様子
ワークショップ開催後の参加者の記念撮影