経営管理大学院では、工学分野の専門知識を活かして工学研究科兼担教員が積極的に参画しており、吉田キャンパスでの経営管理大学院における教育・研究活動にとどまらず、桂キャンパスの大学院工学研究科でも指導や研究に情熱を注いでいます。
工学研究科兼担教員 市川 温 教授をご紹介いたします。
【GSM 着任以前のバックグラウンド】
家の周りの田んぼや用水路などで遊ぶのが常だったためか、子供のころから水に関心があり、その方面を学ぶことができるということで大学進学時に土木工学を選びました。本学工学研究科修士課程土木工学専攻を修了した後、本学のいくつかの部局と山梨大学での勤務を経て、経営管理研究部所属(工学研究科兼担)となりました。
【専門分野・研究内容・今後の取組み】
水文学(すいもんがく)ならびに水工計画学を専門としています。天文学が天(宇宙)の入り組んだ仕組み(文:あや)を解明しようとする学問であるように、水文学は水(とくに水循環)の仕組みを解明しようとする学問です。地球上の水循環は太陽エネルギーと重力が駆動力の自然現象ですが、今では人間活動が水循環に与えている影響を無視することはできませんし、人間社会もまた、水循環の強い影響を受けています。とくに大雨に伴う出水・氾濫は、生命・財産に大きな被害をもたらします。そのような水災外力に対して計画的に備えるための学問が水工計画学です。ダムや遊水地などの水工施設の整備はもちろんのこと、土地利用や住まい方を工夫することでも水災害は軽減することができます。水循環の理解を基礎として、水とうまくつき合うための河川と流域のマネジメントについて考えていきたいと思います。写真は、出水時の鴨川でバケツを使って採水したときのもの(左)と、飲み会のときのもの(右)です。水だけでなく、ビールなどにも関心があります。
ニューズレターVol.9 特集:工学研究科兼担教員の声
https://www.gsm.kyoto-u.ac.jp/news/55547/
市川 温 教授:京都大学 教育研究データベース
https://kdb.iimc.kyoto-u.ac.jp/profile_private/ja.e77c2bbcf957ff74.html