教員紹介

教員紹介 2023.05.18

2023年度 新任教員のご紹介:國分 圭介 特定准教授

 

京都大学経営管理大学院では、2023年度新たに専任教員を迎えました。
本大学院の個性豊かな教員をご紹介します。

國分 圭介 特定准教授


【GSM着任以前のバックグラウンド】
東京大学大学院で博士号を取得後、国際経済労働研究所主任研究員、京都大学特定助教、東北大学講師など経て、2023年に特定准教授としてGSMに着任しました。

【専門分野、研究内容】
私の専門は2つあります。一つは、脳情報学と呼ばれる、脳科学の一分野です。脳画像解析により得られる脳の健康度指標と、アンケート調査から得られる幸福感やモチベーションなどの心理指標との関係を明らかにするための研究を行っています。もう一つは、人的資源管理論と呼ばれる、経営学の一分野です。従業員の組織コミットメントを高めるための報酬のあり方や、国や文化による違いを明らかにするための研究を行っています。最近では、両者の融合的な研究、例えば、脳の状態と職場でのパフォーマンスの関係を明らかにするための研究を行いました。

といっても昔から研究者らしい研究者だったわけではなく、私のキャリアの大半はビジネスの世界にありました。ちょっとした経営コンサルティングのような事業を立ち上げ、海外を飛び回りながら、日系現地法人で働く従業員向けにアンケート調査を行い、その結果を報告書にまとめて経営陣に改善提案をする仕事を長く行いました。この関係で、数千もの日系現地法人を訪問したり、スピンアウト企業をつくったり、その現地法人や駐在事務所をつくったり、現地の経営者向けセミナーで何度も講師を務めたり、ビジネス紙に連載でコラムを執筆したりしました。稀に「研究業績が多いですね」と褒めてくださる人がいるのですが、実は私の論文のほとんどは、大学にポストを得た最近の5年間くらいで書き上げたものなのです。水を得た魚という言葉のとおり、今は誰よりも研究を楽しんでいると思います。ビジネスをしていた時には、忙しくてそんな暇ありませんでしたから。

中国上海市で行われた日系現地法人経営者向けセミナーの様子(2018年)


【メッセージ】
以上のような、ビジネスと研究の半々のキャリアを歩んできたので、GSMの環境は自分に合っているように思えています。現在は、高齢者の認知機能維持の秘訣を明らかにするための研究や、コロナ禍における企業のストレス管理のあり方についての研究を行っています。今後、皆さんと協力しながら、世のため人のためになるような、大きな研究成果を上げられるよう努力したいと思います。また、研究者を目指す人には専門性を活かして、或いは、ビジネスの道に進みたいという人には自らの経験を活かして、良いアドバイスをしてあげられたらと思っています。どうぞよろしくお願いします。

関連リンク
教育研究活動データベース
https://kdb.iimc.kyoto-u.ac.jp/profile/ja.d40f583a91d86d89.html
リサーチマップ
https://researchmap.jp/kokubun
ブレインヘルスケア・ビジネスエコシステム寄附講座
https://www.gsm.kyoto-u.ac.jp/collaborative-research/bhq/