研究

研究 2023.06.01

2023年4月「哲学的企業家研究寄附講座」を設置しました

 

 

経営管理大学院は、2023年4月、「哲学的企業家研究寄附講座」を設置しました。JOHNAN株式会社、ペガサス・テック・ベンチャーズ株式会社、アステリア株式会社3社からのご寄附により、2025年3月までの設置予定です。

本寄附講座は、様々な問題をかかえるグローバル資本主義的体制下において、いかにして企業や企業家を取り巻く環境を現状よりもベターなもの(Betterment)にすることが可能かを探るものです。あらゆる場において生産性を重視するあまり、アイデンティティやカテゴリー、階級に基づく差別の再生産や、経済的格差の増大、個人主義的な能力主義に人々はさらされています。 本講座では「哲学的企業家(Philosophical Entrepreneur)」に着目し、企業や企業家個人が、そうした個人的/社会的な課題から目を背けることなく、いかにして倫理的に振る舞うことが可能かを実践的に研究/教育を行います。

本寄附講座の名称でもある「哲学的企業家(Philosophical Entrepreneur)」の持つ資質を、以下のように定義しています。
1.生産的であるとはどういうことか、なぜ生産的である必要なのか/必要でないのかを問い続け、倫理的で「善く」あろうとする資質
2.論理(ロジカル)と身体(フィジカル)を相互に行き来し、自己を身体の次元で会得し、生そのものを見つめる資質
3.行為遂行的(パフォーマティヴ)に社会に関与し続ける資質

京都府宇治市に本社を置く「JOHNAN株式会社」の寄附により京都地域を世界に冠たるものづくりの集積地にするため、アントレプレナーシップの研究・発信と啓蒙を行うことを目的に設置された寄附講座「京都ものづくりバレー構想の研究と推進(JOHNAN)講座」(2017〜2022年度)の活動を本寄附講座内にて引き続き、後継の学術的な社会課題についてを研究を行います。

講座HP
https://www.pes.gsm.kyoto-u.ac.jp/